働くを元気にするゼロイン流プロジェクト:1500人&16社のオフィス統合移転

1か月後に迫った移転プロジェクトに急遽参加

S社様は、積極的に合併(M&A)を行い企業規模を大きくしている会社です。新たな会社がグループに入った時には、本社ビルの中に借りる面積を増やして吸収していました。2021年、規模の大きな会社がグループに加わることになり、それまでのビルでは間に合わないことがわかり、16社、1500人を一か所に統合して移転することになりました。
 
グループ全体の機能を高め、1500人が元気に働けるオフィスを創るために、オフィス専門のコンサルタント会社と、顧客の総務担当社様によるプロジェクトがスタートしました。私たちゼロインは、コンサルタント会社の紹介で2021年11月末からプロジェクトに加わりました。私の最初のミッションは『新しいオフィスの使い方マニュアル』を作成することでした。
 
プロジェクトの定例会で私たちが感じたのは、異動してこられたばかりの総務部長・課長のお二人の担当者と、専門コンサルタントだけでは、1か月後に迫った“本番=統合移転のスタート”には間に合わないのではないか?という事でした。私たちは、統合移転プロジェクト担当の常駐業務を提案し、私がS社様の総務の一員として加わることになりました。

合併で大きくなった顧客企業の1500人&16社の本社機能を1か所にまとめることが決定。他社のコンサルタント、異動してこられた部長・課長、ゼロインによる、統合移転プロジェクトがスタートした 合併で大きくなった顧客企業の1500人&16社の本社機能を1か所にまとめることが決定。他社のコンサルタント、異動してこられた部長・課長、ゼロインによる、統合移転プロジェクトがスタートした

「ゼロインなら解決してくれる」という状態を目指す

想像はしていましたが、待っていたのは怒涛の業務。移転を1か月前に控えて「やらなければいけないこと」が山のようにありました。1500人の入館証の準備などはその典型です。16社に分散している社員の人達の情報や写真を集めて、移転が始まるまでに使えるものにして配り終わらなくてはいけない。トライ&エラーしていては短納期に応えることができません。
 
新たに“サービスカウンター”を設けて、統合移転や総務全般に関する社員の皆さんからの問合せに対応する時にも、絶対に「わかりません」という回答をせずに「確認して、明日お応えします」というように「サービスカウンターに行けば解決してくれる」という状態を心がけました。この事で現場のニーズや状況を誰よりもつかむ事ができましたし、総務のお二方が本来の業務である、統合移転の方向性や方針を考える事や重要な判断をする時間が作れたようにも思います。のちに、S社様の社員の方々が、私を総務に新しく入った社員と認識していたことを知りましたが、「総務のミッションの実現に向けて自分から動く」というスタンスが伝わっていたことを知り、とても嬉しい気持ちになりました。

ゼロインがプロジェクトに加わった11月末は、移転を1か月後に控えた時期。顧客サイドに経験者が不在の中「やらなければいけないこと」が山のようにあった。タイトな時間の中、優先順位をつけながら短期間で「統合移転」を実現した ゼロインがプロジェクトに加わった11月末は、移転を1か月後に控えた時期。顧客サイドに経験者が不在の中「やらなければいけないこと」が山のようにあった。タイトな時間の中、優先順位をつけながら短期間で「統合移転」を実現した

ゼロインは、“皆が元気になるプロジェクト実現屋”

定例会で総務部長さんが、うかない表情をされていることに気づきました。上司に相談したところ「お客さんの現場を分かっている“第三者”として総務部長さんにアドバイスできるのは、服部さんだけだよ」とアドバイスされて、総務部長さんに時間を取っていただき1対1でお話をしました。本当のところ何が気になっていらっしゃるのか、ズバリお聞かせ下さいと。「コンサルさんの言う目指す姿は理解できるが、現場はいきなり着いていけないと思う。2~3年先のことのように思う」。私に話してくださった後、ほっとした表情をされたのが印象的でした。
 
経営陣やコンサルタントは、目指す姿を描き「やりたいこと」をたくさんリストアップするのが常です。それも間違ってはいないと思います。しかし、それを見据えながらも現場とのGAPを埋めていくことがより大切なのかなと思っています。
 
ゼロイン流とは、経営と現場の両方を知り、つないでいく。言ってみれば“皆が元気になるプロジェクト実現屋”とも言えるのではないでしょうか。
 
ちなみに、S社様のプロジェクトは、当初の私のプロジェクト業務が終わったあとも継続してゼロインがサポートさせていただき、1年にわたった統合移転は無事成功しました。